【モザンビーク】サイクロン被災から6か月。農業研修と畑の再開
サイクロン・イダイによる被災から6か月が過ぎました。
ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は、サイクロンで被災した人々の生活再建のため、5月後半から7月にかけて、1,987世帯に農業資材を配りました。。
受け取った農業資材は、その後、どのように活用されているのでしょうか?
配布したソファラ州メトシラ再定住地域を訪れ、資材を受け取った13軒の家庭を訪問しました。
種をまき、再び農業をはじめることを待ちわびる人々
一軒ずつ家庭を訪問すると、ある家庭の住居の前には、小さな畑ができていました。住民は、「すでに種をまき、芽が出ている」という嬉しそうに報告してくれました。
他にも、「数十キロ離れた畑で、栽培中のトウモロコシの収穫を終えた後に、PWJから受け取った野菜の種まきを行う予定だ」という住民や、「住居の敷地内に畑を作る準備をしている」など、それぞれの家庭の農業計画があるようです。
どの家庭でも配布したジョウロや鍬(くわ)も大切に使われており、まだ使っていない種子は次の雨季に向けて、大切に保管している様子が分かりました。
農業研修を実施、畑からは芽が
8月、PWJは再度メトシラ再定住地域を訪れました。
農作物は、大切な収入源です。配布した種を栽培して、生計に繋げることができるよう、適切な栽培方法を身につけてもらう必要があります。
PWJの農業コーディネーターが先生となり、メトシラ再定住地域の住民が抱える問題に答える形で研修を行いました。参加者の住民は一つ一つの説明に頷き、理解を深めていました。
研修を最前列で聴講していたジョアキン・ルーカスさんの自宅を訪問し、彼の家庭菜園を見学させてもらいました。ルーカスさんは、妻と幼い4人の子どもと一緒に、他の家庭と同様にテントで暮らしています。畑仕事は、夫婦2人で行っており、受け取った種子は、テントの前にある菜園と、住居から離れた川の近くにある畑に、すぐにまいたそうです。
「菜園にはレタス、トマト、ケール、キャベツ、玉ねぎを植えました。数日前にケールは収穫し、美味しく食べました」
と笑顔で教えてくれました。
再定住地域では灌漑設備がないため水が不足しており、畑に十分な量の水が撒けない状態です。
「今はボチボチですが、雨が降れば、野菜がもっと育ってくれるでしょう」
夕暮れの中、もうすぐやってくる雨季を待ちわびる思いを、静かに語ってくれました。
メトシラ再定住地域では、家庭菜園を行っている家庭が増えてきました。土埃の舞う集落に緑が多く見られるようになったのです。
PWJの配布した種子が、どれだけ嬉しい収穫をもたらすか、今後もモニタリングを続けていきます。
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