ACTIVITY
私たちの活動

モザンビークMOZAMBIQUE

モザンビークでの活動

2019年3月14日にアフリカ南部のモザンビークを直撃したサイクロン「イダイ」による甚大な被害を受け、現在ピースウィンズでは被害調査を行っています。

 

一部報道によると、サイクロンが上陸した都市ベイラは壊滅的な被害が出て孤立状態に陥っています。
ニュシ大統領は国民に向けた演説で、サイクロンによる同国内の死者は1000人を超す恐れがあると明らかにし、さらに「10万人が危険にさらされている」としました。


また、被災地では洪水により水源が汚染されることで衛生環境が劣悪になりコレラが発生、拡大のリスクが懸念されています。

モザンビークの基礎データ

国名
モザンビーク共和国(Republic of Mozambique)
首都
マプト(人口約112万人、2017年:モザンビーク統計局)
面積
79.9万平方キロメートル(日本の約2倍)
人口
約 3,296万人(2022年:世銀)
言語
ポルトガル語(公用語)、マクア語、シャンガーナ語、チェワ語、セナ語等
民族
マクア族、マコンデ族、ヤオ族、ツォンガ族等
宗教
キリスト教(約60%)、イスラム教(約19%)、無宗教(約14%)等(2017年:モザンビーク統計局)

モザンビークで解決したい課題を教えて!

モザンビークは、人口の6割以上が1日2.15米ドル以下で暮らすアフリカの中でも貧困の人びとが多い国です。
また、毎年のように大規模な熱帯低気圧やサイクロンが上陸し、年20万人が被災しています。

一方で、最北部の地域では、イスラム系武装勢力によるテロ活動で民間人が標的にされ、2021年には70万人以上が南部へと避難する事態となりました。
このような災害や紛争の影響を受け、住んでいた家や畑を失い、着の身着のままで避難してきた人たちは元々貧しい人が多く、まず水や食料など命を繋ぐための緊急人道支援が必要となります。

衛生状況が悪くなるとコレラや下痢の感染も広がりやすくなるため、予防対策や対応策も重要です。
避難生活が長期化してくると、支援に頼らずに自らで食料を得たり、生活費を稼いだりしていけるように農業・漁業・畜産、その他経済活動を後押しする支援も求められています。

ピースウィンズの活動を通して、改善されたことを教えて!

ピースウィンズは、2019年に最大級のサイクロン・イダイが南部アフリカを襲った際に、150万人以上が被災したモザンビークに駆けつけ緊急人道支援を始めました。
以降、毎年発生したサイクロンで被災者への支援を続けてきました。また、2021年からは北部の紛争からの避難民に対する支援も開始しました。

特に力を入れてきたのが、給水・衛生活動です。
各地に、約60基の井戸などの給水施設を建設・修繕し、人びとが安全な水を得られるようにしました。

またモザンビークの地方では屋外排泄が慣習になっていて、毎年コレラの発生が懸念される中での活動を通じて、2,000世帯以上の家庭でトイレや手洗い器を各自で作ってもらい、避難先の居住地の衛生環境が改善されました。
避難民や地元の若者を雇用して、トイレの使用や手洗いの習慣化を働きかけた結果、95%の人びとがトイレを使用し、85%の人びとが手洗いが適切にできていました。

生計支援の活動では、農業の種子や道具を配付し、技術支援を行いました。そして約7割の対象者が豆や野菜類の生産量を増加させることができ、全員が食事のおかずを増やし、約3割が作物を販売して収入を得ることができました。

今後活動を続けるにつれ、より改善できそうな所は?

 

モザンビークでは、人口の8割が農業で生計を立て、そのほとんどが小規模家族農家で収入は低い状況です。
避難民の多くも農業で生計を立てていました。

ピースウィンズの活動を通じて、農業の生産能力を向上することで、貧しい暮らしを変える手助けができます。
畑を持っていない世帯には、資材や労働対価の報酬を提供して、自転車の修理や家の整備などのさまざまなスモールビジネスを始める支援をします。
商売を続けていくには、会計や経営の知識も必要になるため、研修も行います。

避難先の居住地で、そこに暮らす人びとによる経済活動がおこなわれることで、地域が活性化することも期待できます。

また、ピースウィンズのこれまでの衛生啓発活動の実績を活かして、コレラが発生する危険性がある地域では対応チームの育成や住民のトイレ使用や手洗いの実践を促進することによってコレラの発生や感染拡大の予防に貢献することができます。

種子を配布してから3日後、種を蒔いた様子
種子を配布してから1か月後の畑の様子

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