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私たちの活動

パリアック診療所が間もなく完成

ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は2009年5月から、南部スーダンの中心都市ジュバとジョングレイ州・ボーの町を結ぶ幹線道路沿いの町、パリアックで、診療所の建設を進めています。4カ月にわたった作業も終盤に差し掛かり、9月中旬の診療所完成・引渡しを目指して、工事を急ピッチで進めています。

完成間近のパリアック診療所

完成間近のパリアック診療所 (C)PWJ

パリアックはボーから30kmほど南に位置し、約12,000人がこの地域で生活しています。またこの幹線道路沿いにある数少ない町で、ジュバとボーの間を人や物資が移動するときの休憩地としての役割も担っています。
診療所の建設場所を決めるに当たっては現地政府と話し合いを重ね、いろいろな候補地を実際に訪れて調査を行いました。その結果、パリアック地域が戦争中に難民や国内避難民となっていた人たちの大きな帰還先となっていて人口が急増していること、にもかかわらず地域内に診療所がなかったため、パリアックでの診療所建設を決定しました。また、この地域が他の州や郡との境界線から近く、民族間の衝突が発生している地域であることも考慮しました。

ナイル川が流れるパリアック

ナイル川(後方)が流れるパリアック (C)PWJ

パリアック診療所の役割は、診察・治療、短期の入院、助産、母子保健、予防接種など多岐にわたります。そこで診察室、短期入院患者の病室、分娩室、検査室、予防接種室、薬局、倉庫を備えた施設を設計しました。また派遣される医療スタッフが寝泊りできる宿舎も同じ敷地内に建設することにしました。

建設中のパリアック診療所完成間近の診療所の内部

建設中のパリアック診療所と完成間近の内部 (C)PWJ

2009年4月に建設のための資機材の調達を行い、5月に工事に着手しました。建設現場で働く労働者は30人ほどで、スーダン人が約半数で、ケニア人、ウガンダ人も加わりました。PWJエンジニアの畠中太が現場を毎日訪問しながら、進捗状況の確認や細かな技術指導などを行ってきました。畠中が7月末に離任した後は、PWJスーダン人エンジニアのサムが現場の監督を引き継ぎました。サムは、これまでに小学校やトイレの建設を畠中とともに経験し、畠中が離任した後も「しっかりした診療所を作る」と意気込んで現場に泊まり込んで監督を続けてきました。時には雨の影響で工事が中断されることもありましたが、建設作業はおおむね順調に進み、ようやく最終段階に入りました。
今週から来週にかけて、医療用ベッドや診察台、分娩台、点滴台などを診療所に運び込む予定です。完成した診療所は、運営にあたる保健省に引き渡されることになっています。PWJでは、この診療所がパリアックの人たちの平和な毎日を支えてくれることを願いながら、工事を進めています。

パリアックの子どもたち

パリアックの子どもたち (C)PWJ

※パリアック診療所の建設は、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の協力も得て進めています。

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