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私たちの活動

【トルコ】地震被災地で校舎の落成式が開かれました

昨年2023年2月6日早朝に発生したマグニチュード7.8のトルコ・シリア大地震は、1939年以来トルコで記録された最大の地震でした。多くの死傷者を出し、52万の建物が崩壊したか甚大な被害を受け、避難者は300万人を超えました。

町中に残る半壊の建物

この地震では、広い範囲で教育施設も大きな被害を受け、推定400万の子どもの教育が中断されてしまいました 。地震被害のひどかったハタイ県の教育局によると、ハタイ県内には1,170校(小学校・中学校・高校)があり、昨年6月までに半数近くは再開しましたが、残りの半数は、校舎の建替えや修繕が必要で、すべての学校の再開には長い時間がかかります。その間はプレハブ校舎で学習を続けられるように計画されていますが、昨年の夏の段階でプレハブ校舎の建設もなかなか進んでいない状況にありました。
ピースウィンズは、そのうちの1校、ハタイ県イスケンデルン市のカライラン・サラッチ学校にプレハブ校舎を建設し、5月31日に落成式が開かれました。このプレハブ校舎の耐久年数は4年間で、地震による損傷がひどく取り壊しの決まっている小学校と修繕が予定されている中学校のそれぞれの工事の間に利用されます。5つの教室と職員室と校長室、男女別のトイレのほかバリアフリーのトイレ、入り口にはスロープも備えられています。夏は40度近くまで暑くなり、冬は氷点下になるイスケンデルンには空調が必須ですから、エアコンも取り付けました。

完成した教室

落成式の直前まで、先生たちは廊下に子どもたちの絵を飾ったり、入り口に風船のアーチを取り付けたり、大忙しでした。式典では、在トルコ日本国大使館、ハタイ県庁、ハタイ市、イスケンデルン市、ハタイ教育省からの来賓の方々からご挨拶をいただきました。続いて、ピースウィンズから、山本理夏海外事業部長がお祝いのスピーチを現場のたっての希望により日本語で、また岩野奈緒現地事業責任者がトルコ語でピースウィンズの活動を紹介して、大いに喜ばれました。トルコ人スタッフのメルべさんによると、トルコの人たちは、日本人の話す日本語を聞くのが大好きで、次に、トルコ語を話す日本人が好きなのだそうです。

子どもたちの絵が飾られた廊下
スピーチを終えた岩野と山本
岩野とメルべ

大人たちのスピーチの後は、この学校に通う子どもたちがパフォーマンスを披露してくれました。真剣な表情の先生が見守る中、おそろいの衣装に身を包んでダンスする子どもたちの表情は誇らしく、たくさん練習したことがうかがえました。

新しい教室を見た子どもたちからは「とても綺麗!」、「気に入った! ここで勉強するのが楽しみ!」といった言葉が聞かれました。6月の第2週目には、学年末テストがこのプレハブ校舎で行われました。まずは、学年末テストで子どもたちが最大限の力を発揮してくれたことを期待します。

子どもたちのダンス
校舎をバックにみんなでダンス
子どもたちと記念撮影
子どもたちと一緒に写真を撮る岩野

地震からの復興にはとても時間がかかっており、震源地から少し離れている学校のあるイスケンデルンでも半壊の建物がそのまま残されている状態で、避難民キャンプから一般の住宅に戻れない人たちがたくさん暮らしています。
ピースウィンズは、これからも被災者の必要に応えるべく、活動を続けてまいります。

この事業は、皆様からのご寄付とジャパンプラットフォームの助成により実施されました。

 

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