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【ウガンダ】チャカII難民居住区の小学校で衛生支援を実施しています

ピースウィンズ・ジャパン(以下PWJ)は、コンゴ民主共和国(DRC)難民支援として、2019年11月より、ウガンダ西部チェゲグワ県に位置するチャカII難民居住区内の小学校で、トイレの建設や手洗いタンクの設置、衛生普及活動を行っています。

2017年末以降、DRC東部の治安の悪化などを背景に多くの難民がウガンダに流入しており、チャカII難民居住区では、2018年6月には約63,000人だった人口が2020年3月には約124,000人に急増しました。そのため、難民居住区における給水衛生設備の不足が深刻です。不衛生な水や衛生環境が起因する感染症は人々にとって非常に身近な問題となっており、2019年には同地区にてコレラ感染が報告されました。さらには、2018年からはDRC東部を中心に流行するエボラウイルス病、そして今年に入ってからは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の脅威にもさらされています。

同国の公式データによりますと、3月21日にウガンダで最初のCOVID-19の感染事例が確認され、5月11 日までに計122名が陽性として報告されていますが、死亡例はありません。感染防止対策の一環として、ウガンダでは3月20日よりすべての学校が休校となりました。また、食品や医薬品、その他政府が指定する品やサービスを提供する店以外の営業が停止となり、夜間外出禁止、公共交通機関や(政府の許可を受けていない)一般車両の利用停止を含めた移動および外出制限が行われています。これらの一連の措置は、チャカII難民居住区の住民の生活や援助機関の活動に大きな影響を及ぼしています。例えば、PWJを含むNGOや国際機関は、可能な限り在宅勤務に切り替えたり、支援調整会議を電話もしくはオンラインで行ったりするなど、他者との接触を最小限にする対策を実施しています。

自分たちが感染しないように細心の注意を払う一方で、COVID-19の世界的な流行により、脆弱な立場に置かれている人々が衛生的な生活が送れるように支援することの重要性が一層高まっています。チャカII難民居住区は元々医療そして社会的基盤が非常に弱いため、住民の衛生環境の改善は喫緊の課題です。PWJは、2月下旬から、同難民居住区の中でも特に生徒数の多いブケレ小学校、ブウィリザ小学校、スウェスウェ小学校に合計10棟の生徒用トイレを建設しています。各トイレは1棟に5室が設置され、女子用には月経時に衛生状態を保ち着替えなどにも使用できる更衣室兼水浴び室を備えています。また、当地で一般的なトイレは、落下式の汲み取りタイプですが、従来のトイレは照明もなく個室内が暗くて不安、排せつ用の穴が見えにくくて危険かつ不衛生だという声を反映して、トイレの天井の一部に透明版を使用し、採光性を高めました。トイレの壁には、トイレの使用方法や手洗いの重要性をうったえるメッセージや絵を描き、また、COVID-19を含む多くの感染症にとって非常に大切な手洗いを習慣化するためにトイレの横には手洗いタンクを設置しています。


建設中のブケレ小学校トイレ

 
これらの衛生設備の建設と並行して、PWJは、学校が閉鎖される直前の3月17日から19日にかけて上記3つの小学校で衛生クラブに参加している生徒、計135名を対象に衛生知識研修を実施しました。衛生クラブはウガンダの各小学校に設けられている仕組みで、衛生クラブに参加している生徒が中心となって、子どもたち同士、そして子どもたちから各家庭、そしてコミュニティ全体へと衛生習慣を普及していくことを目的としています。


ブケレ小学校の衛生クラブ員研修の様子(手洗いのデモンストレーション)

 
トイレの建設と手洗いタンクの設置を開始した際には、子どもたちからは、安全で衛生的なトイレが使えるようになり手洗いの習慣がより学校内に浸透するといった期待の声が、先生方からは、トイレをきちんと管理していきたいという意気込みが聞かれました。現在は学校が休校しているため、PWJチームは子どもたちや先生方と一緒にトイレ建設や手洗いタンクの設置の進捗を見守ることはできませんが、学校が再開されるその日までにきれいなトイレや手洗いのできる場を整えようと、喜ぶ子どもたちの顔を思い浮かべながら日々業務を行っています。


完成間近のブケレ小学校のトイレ

 
今後もPWJはウガンダ西部で、さまざまな感染症対策に留意しつつ、COVID-19の発現でさらに脆弱性が高まる難民居住区で衛生支援を行ってまいります。

 
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