SHARE
facebook X LINE
お知らせ

世界難民の日に寄せて

6月20日は、世界難民の日です。
世界難民の日 (World Refugee Day) は、難民の保護と援助に対する世界的な関心を高め、国連機関やNGOによる活動に理解と支援を深める日にするために、2000年12月4日の国連総会決議により制定されました。UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の統計によると、2013年12月末時点で、世界には難民として生活する人が1,170万人、国内避難民として生活する人が2,393万人います。
2011年から始まったシリア内戦は最悪の人道危機をもたらし、現在までに280万人以上のシリア難民が周辺国に避難し、推定で650万人が国内避難民としての生活を余儀なくされています。
シリアに隣接し、ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)が1996年から活動しているイラク北部のクルド自治区にも、現在22万人以上のシリア難民が避難しています。地元政府、国際機関、そして私たちNGOは懸命にシリア難民への支援を続けていますが、夏は気温が50度にも達し、冬は気温が氷点下にまで下がり雨や雪も多いイラクの過酷な環境の中で難民として生活することは、平和な日本で暮らす私たちには到底計り知れない苦悩を伴うものです。
refugee day 1rrefugee day 2
写真左:昨年8月、クルド自治区へのシリア難民大量流入直後の難民キャンプの様子(2013/08/19撮影)
写真右:酷暑の中、難民キャンプで食糧配布の順番を待つ難民たち(2013/09/04撮影)
また、6月7日夜にイラク北部の都市モスルで発生し、その他主要都市や首都バグダッドの方向に拡大を続けている治安部隊と武装勢力との戦闘を逃れ、およそ50万人の国内避難民がクルド自治区に流入しています。PWJは現在国内避難民のための支援準備を行っていますが、避難所の整備や支援を待つ間も、増え続ける避難民は欠乏の中、不安と恐怖に苛まれながら懸命に生きる術を探しているのです。
世界難民の日にあたる今日この日、日本の皆様が少しでも難民や避難民の苦境に思いを馳せ、私たちにできる支援にお力を貸して頂ければ幸いです。

寄付をする

◆関連記事
【イラク】国内避難民流入への対応準備(2014.6.12)
【シリア難民支援】難民キャンプで学校検診を開始(2014.3.13)
【シリア難民支援】厳しい冬に備え、子どもたちにコートの配布を開始(2013.11.22)
【シリア難民支援】シリア人道危機に対応―イラク北部の新設難民キャンプで活動開始(2013.9.6)
【シリア難民支援】食糧配布を継続、新たに雇用支援を開始(2013.5.9)
◆難民のストーリーを読む:UNHCR「世界難民の日」キャンペーンサイト

SHARE

SUPPORTご支援のお願い

支援が必要な人々のために
できること

ピースウィンズは世界各地で起こる紛争や災害などの危機に
いち早く駆けつけ、危機にある命を支援します。
また、傷ついた命が自分たちの力で歩んでいけるよう、
復旧・復興・開発に寄り添います。